2011/11/30

●●HOTSTUFF工場訪問⑭ 台湾ヘッド作家の作業場拝見!

案内されて、少しドキドキしながら
奥の部屋へ、、、

だいたい、私もそうですが、
自分の作業場というものは、自分で使いやすいように
作業するにつれて変化していくものであり、
最終的に、必要なものがすぐに
手に取れるように、自然となっていくのです。
それは、第三者から見ると、
たいていは、”とり散らかっている”と、
なるわけですが、、、
まあ、むりやり手を伸ばして取るとか、
ましてや、席を立って取りに行くとか
有り得ないんです。
だから、必然的に
自分の手のすぐ届く範囲に
なんでもかんでも置いていくので
結果として、散らかっていると見えるんですね。

そんなわけで、
一番奥の8畳位の部屋でしょうか?
彼の作業場に初めて
部外者が潜入したわけです!
基本的に、左側にベランダの窓があり、
その横に机と作業台が並んでいます。
机には、デスクトップPCがあり、ここでネット作業や
画像加工などの作業をされているそうです。


まずは、造型作家だと思ったのが
日本の原型師さんの紹介記事でも良く見ますが、
造型クレイで作ったフィギュアの原型ですね!
グレーのクレイで1/6サイズの女性ヌードフィギュアが
造型途中の状態で作業台の中央に置いてありました。
いつも思うんですが、手でここまで
アナログ手法で造型する技術というモノに対して
ほんとに尊敬します。
私には、ゼッタイにできない。
デジタル手法しか無理ですね。
とにかく、あんなに細い指先のポージングや
目のまわりの形状をまあ、それなりに
いろいろな道具を使いつつ造型するのでしょうが
ミスしたときのリカバーなど考えると、どーすんの?
ブチ切れて、ああ、もう今日はやーめたッ!
と、ならないんですかね?
私には、
アンドゥのできるデジタルがとても有難いと思います。

このように、造型、形状把握などの基礎がある方には
自作ヘッドは造作もないことでしょうが、
彼の場合、あまり筆周りの道具はありません。
不思議に思ってたずねると、
どうやら、彼は基本的に一本の筆で
描いていくタイプだそうです。

私の経験上、
職人さんは2通りあるように思います。
一つは、道具をたくさん使うタイプ。
もう一つは、一つの道具ですべてをこなすタイプ。
ちなみに、
私は、前者のタイプ。道具持ちです。^0^
良い悪いの問題ではありません。
最終的に、両者とも
同じ結果を出すわけですが、
手段というか、プロセスが違うだけです。
私のようなタイプは、
自分がこうしたいという意図どおりに
結果を表現加工できる最適な道具を
それぞれの意図に応じて、何種類も持つわけです。
一方、
一つの道具でするタイプは、
自分の意図どおりに結果を表現できるように
最適な操作で、その道具を使いこなすわけです。
わかりやすい例で言うと、
レザーウェアの作成で使うハサミでは、
一本で全てをまかなうのではなく、

①ミシンの糸を切る鋏
②レザーの縫い代のヘタを切り落とすハサミ
③レザーを裁断するときに使うハサミ
など、その目的によって、適材適所で使い分ける感じです。

もし私がヘッド作家になれば
恐らく、描きこむ対象に応じて、
超細筆、細筆、普通、太筆などというように
たくさんの筆を使い分けることでしょう。
そんなわけで、
造型の関係の作業場はそれなりでしたが
ヘッドペイント関係は意外と、
シンプルな作業場でした。
恐らく、散らかっているところを見られたくないという
恥ずかしさから、他人に見せたくなかったのでしょう。
まあ、誰でもそうですが。

基本的に、
塗料やヘッド素材は、日本に行く人に頼んで
買ってきてもらうそうです。 どうやら、こちらでは
まだまだ、モデルショップは少ないようです。
台湾なら、ほぼ日本と同様、何でもあるだろうと思い
何故そんなことをするの?と聞くと
二人とも口を揃えて、言い出した!

”実はね、、、”

2011/11/26

●●HOTSTUFF工場訪問⑬ これが、あの台湾のヘッド作家か!

ドアが静かに開くと、
中から若い男性が出てきました。

ヘッド作家という仕事内容から想像できないような
体格の良い、
そして、優しそうな風貌のイケメンであります!

すぐ、部屋の中へ通されました。
部屋の中といっても、
こちらは(中国もそうでしたが)
入り口に日本のような玄関はありません。
また、
日本のように玄関に土間があり、
そこから一段高くなった床が室内に続くという
施工でもありません。
言い換えると、ホテルと同じ感じですね。
室内の床は外と同じ平面高さなのです。
ただ、最新式のマンションだと、
日本式になってるのかもしれませんが、、、
したがって、通常は入り口に
玄関マットを敷きそこで靴を脱ぐ習慣です。

このため、たいていは
ドアを開けて入ると即リビングルームに
面する間取りが大半です。
日本のように廊下があってその周囲に
部屋が配置されるのではなく、
リビングを中心に各部屋が配置される形です。
このあたりは、中国のマンションも同じです。

このため、靴を脱いで
おもむろに部屋を見たら、
なんと正面にバーベルのベンチプレスが!!

めちゃくちゃ強烈な印象でした。
今述べたような室内のつくりですから
目の中に飛び込んでくる感じ、、、

これが、あの台湾ヘッド作家か!!
つまり、日頃、集中力を要する精緻な作業をしているからか、
バランスを取るために身体をボディビルで
鍛えているんですね。
すごいわ、、、

その横に応接セットがあり、そこで
いろいろお話を伺うことに。
まだ、独身のようで3LDKくらいの広いマンションを
住宅兼作業場にしているようです。
いわゆるSOHOの典型パターンですね。
冷静になって周りを見回すと
まあ、ベンチプレスとバーベルは別として
ヘッド商品撮影用の接写セットスタジオと
フィギュアのディスプレイ、そして
HOTTOYSなど、フィギュアのパッケージや
ケース類が積み上げてあります。
このあたりは、やはりフィギュア作家だなあという感じ。

自己紹介のあと、彼が自分の作品を見せてくれました。
一目見て、どこかで見たことがあるなあ、、、
あっ!!
ヤフオクの常連作家!とピンときました。
皆さんの中にも、日頃、カスタムヘッドをチェックしている方は
きっと、ご存知でしょう。
そう、この方は
”G&S”さんだったのです。
独特のロゴマークをいつも出品作品の写真の中に
入れておられるので、印象に残っていたのですが
まさか、その人と、この台湾の最北の地で
実際に対面することになるとは。
(帰国してから、ヤフオクチェックしたら確かに
発送地が海外台湾となっておりました)

どのような作風かというと、日本の有名な作家さんでいえば
”ひなたなお”さんや、”Cyclonsp”さんのような
リアル系のヘッド作家です。もちろん、アニメ系との
両刀づかいですが、どちらかといえばやはり、
リアル系が好きだそうです。
たまたま、
今日、26日現在出品しておられるので今夜11時までなら
ヤフオクのクールガールの欄で見ることができます。

私としては、”全員悪女”シリーズで
オリジナルフィギュアを作りたいこと、
ボディはHOTSTUFF,カスタムウェアはビザールクイーン、
あとは、ヘッドをコラボしてもらえる作家を探しているということを
熱く語りました。
やがて、彼は立ち上がると
自分の作業場へ案内してくれたのです。

”今まで、誰にも見せたことが無いのですが
どうぞ、こちらへ、、、 ”

2011/11/24

●●HOTSTUFF工場訪問⑫ 台湾のヘッド作家と運命の出会い!

突然のことでしたが、とにかく社長さんと
我々の3人でさっそく、車に乗って出かけることに。

さて、どこへ行くのかと思うと、
どうやら高速道路へ。
結局、1時間ほど離れた台湾最北端の町へ。
台北自体が、サツマイモの形をした台湾の
北部にあり、順に台中、そして
かの有名な日本海軍ゼロ戦トップパイロットの
坂井三郎少尉が開戦初期に在籍していた
台湾最強の台南航空隊があった台南市とつながります。
その、台湾最北の町に、
かのヘッド作家の方が住んでいるとのこと。

このあたりは、台湾でも非常な多雨地帯だそうで
急に雨足が強くなってきました。
なかなか人と会うことがないということで
一体どんな人なのか、、、
期待と不安で半々のまま、
どうやら彼の住まいに着いたようです。

マンションが数棟、集合した団地です。
セキュリティが厳しく、住居人が許可しないと
敷地内に入れないシステムです。
やっと、門の鉄格子を開けてもらって
マンションの中へ。
通常、日本のマンションは、エレベーターを
降りると、渡り廊下が各フロアごとにあり
それぞれの戸口がその渡り廊下に面して
ずらっと横並びになる開放的な感じが一般的です。
しかし、
中国、そしてここ台湾でも、
日本とまったく違いまして、
一般に渡り廊下は無く、エレベータの
周りに各戸のドアが直接面しているような感じです。

ですから、閉塞感があります。
ただ、見たところ、台湾では、
日本と同じ清潔感があり埃っぽくない気がしました。

社長さんが呼び出すと
しばらくしてから
マンションのドアが静かに開きました、、、

2011/11/22

●●HOTSTUFF工場訪問⑪ ひょんな事から台湾のヘッド作家と会うことに!

まあ、そんなわけで商談らしい商談はやめて
お互いのことをいろいろ話し始めました。

まず、許社長は、この仕事をする前は
なんと、看板職人だったそうです。
今でこそ、パソコンによるPOP作成が当たり前ですが、
まだ、10年位前は手描きのそれこそ
技術が勝負の世界。言い換えると、プロの世界ですね。
それが、だんだんパソコンの進歩で
仕事を奪われてしまい、
現在の仕事に。

このHOTSTUFFボディは、開発に4年かけたそうです。
ちょうど、私が、ビザールクイーンの
1/6レザーウェアを開発スタートしたのと同じ頃ですね。
それにしても、デジタルの助け無しに
ボディを造型するなんて、
私には、不可能ですね。
彼は、超アナログで究極のボディを追求作成し
私は、デジタル3Dで追求作成したわけです。
目標は同じで、手段が違うだけ。
その結果が、先日もお話したように
奇しくも、同じような美脚を造型した、、、
運命の出会いは不思議です。

そして、もうひとつの運命の出会いが待っていたのです。
それは、
私が、コラボレーションをしたいという話をしたときです。
HOTSTUFFのボディと、
ビザールクイーンのレザーウェアに
あと、オリジナルヘッドをセットにして
究極のカスタムキャラ、
”全員悪女”シリーズを展開したいと熱く語りましたら

”それなら、知り合いに素晴らしい人がいるので
今から行こう!”

と、彼が言って、
さっそく、電話をかけはじめました。

”普段、めったに人と会わない人で
私もまだ2回ほどしか会ったことが無いが、
日本から変なヤツが来てると言ったら(そんな訳ないか?)
ぜひ会いたいと言ってる”

…、らしい。

そんなわけで、
急遽、我々はその台湾のヘッド作家と会うことに。

それは、もうひとつの
運命の出会いなのでした!

2011/11/20

●●HOTSTUFF工場訪問⑩ 商談よりも信頼関係が大切!

もともと、今回の出張目的は我々の検査基準と
彼らの品質基準をすりあわせることでした。
つまり、
ここまでは、不良品、これ以上は、
製造上の限界なので良品とする、、、
といったことを、細かく双方納得したうえで
共通認識として合意することでした。

しかし、初めに今回の不良品の発生理由が
未熟な作業者によるものであり、
いまは、社長自らが製造作業をするようになったので
もはや、不良品について商談するという目的が無くなりました。
彼にも職人の意地がある以上、
品質についてはあえて言わずとも、
十分認識しておられるはずだからです。

したがって、我々としては
まず、ビザールクイーン定番品として
今後も継続して供給してもらえるように交渉することが
最大の目的になりました。
ただ、香港ブローカーの大量注文の間隙をぬって
我々の注文を(それも、品質にこだわる日本流ハイレベルな注文!)
OKしてもらうには、
やはり、理詰めじゃだめですね。
まずは、気持ちが通じないと、、、

職人さんというのは、日本でも外国でも一緒でしょうが
理屈で動く人たちではありません。
心情で動きます。
思えば、大学を出てすぐに、
編み機の職人さんの世界に直面しましたが
机上の理論しか知らない学生あがりには
この手の人たちが存在するということ自体が
理解できず、何と世の中はままならんのか、、
と、嘆いたものです。

いくら、納期を守れと理詰めで怒鳴っても
若造のものの言い方が気に食わん、、、
なんてことで、ふて寝して機械を動かさない、、
もう、こうなるとニッチもサッチもいかない。
一般社会の大部分はこんなことはないのですが、
こと、職人さんの世界になると話は別。
つまり、サラリーマン社会では
通常は、納期を守るという理屈が通るので
1+1=2の世界です。
しかし、職人さんの世界は
1+1=0もあるし、逆に1+1=10になることもある。

それが、わかりはじめたのは、
やっと5年くらい社会人の経験を踏んでからでしょうね。
つまり、理屈じゃなくて、
”もうどうしようもない、あんたしか頼る人がおらん
なんとか、納期に間に合わせてください!”と
心に訴えかけると、
”しゃあないな!”と、一睡もせずに機械を動かしてくれる。
こういったことは、逆にサラリーマンの1+1=2の世界では
絶対にありえないですね。そこまで、誰もいやがってしてくれませんから。

もちろん、職人さんは純粋な人が多いので
すぐに、相手の心を見透かします。
ですから、打算的に口だけうまく言って
ごまかそうなんて気持ちは、通用しません。
あくまで、
本心でぶつからなければなりません。

そのような職人さん相手の世界で、ずっと苦労してきたので
今回のEDATION社の社長さんに対しても
まずは、今回の出張で
彼らとの心情を通わせ、
信頼関係を築くことが大事だなと考えました。
回り道のようですが、
それが、結局、我々の希望を受け入れてもらえる
一番の早道だと思ったのです、、、

2011/11/19

●●HOTSTUFF工場訪問⑨ 商談開始。

食事が済んで、再び工場へ。
いよいよ、商談を始めるわけですが、
初めにお話したように、
来客を想定していないようですから
商談スペースがありません。

結局、作業場から空き椅子をもってきて
社長の机の前で私、間に通訳の関さん、
そして、許社長さんの3人で話を始めました。
まず、我々の商品を見せて
単なるブローカーじゃなくて、
我々自身が、職人であり、
1/6レザーウェアを開発製造販売と
一貫して行なっていることを説明しました。

中でも、スワロフをはめ込んだ、
1/6のハイヒールサンダルに感激したらしく
HOTSTUFFボディに履かしてほしいとのこと。
非常に、不思議な縁だと思うのは、
私の作ったオリジナルフットパーツと
彼のボディの足はほとんど同じ形なのです!
おなじ、センス、美的感覚を持っていると言えるでしょう。
まあ、だから、HOTSTUFFボディを定番販売したいと
思った理由の一つなんですが。

そのため、本来は、私のフットパーツをつけた
クールガール、TBLボディ用のハイヒールが
そのまま、HOTSTUFFに見事に!
履けたときは、私自身、驚いたし、感激したのを覚えています。

ですから、私が自信を持ってHOTSTUFFボディに
履かせたら、彼は急に立ち上がると
作業場へ、、、



と、思っていたら、
めちゃくちゃ美人が社長と一緒に、こちらへやってきた!
私のハイヒールを履いたHOTSTUFFボディを持って
キャーキャー嬉しそうに、通訳の関さんに
いろいろ話している。

どうやら、奥さんらしい!!

なーるほど、、、
いやあ、実は、工場見学のときに
一番、初めに黒いお洒落な服を着て、
とても綺麗な女性が作業していたので
!?、なんか場所に不似合いな感じがするなあと
感じていたのですが、
やっぱり、そうだったんですね。
ご夫婦で、仕事しているわけですよ。
どうやら、奥さんが検査補修と出荷を受け持っているようです。
つまり、ご主人が成型製作まで、
あとは奥さんと役割を分担しているわけですね。

そうすると、他にも見せて欲しいとのことなので
持参していた、ミニスカートと
スリットタイトスカートを見せたら、
興奮したようで
”誰が作ったの?”
”私ですよ。”
”ええ、ホント!?”
”着せて見せて”
いいですよ、と着せてあげると
作業場へ持っていって、
今度は、作業場のみんなでキャーキャーすごい!
(てな、感じでしょうなあ、、、)
と、騒いでいます。

あんまり、欲しそうなので
結局、2着とも奥さんにプレゼントしました。
ついでに
記念写真でも撮りたかったのですが
今回は、初めての訪問ですし
工場内の風景も含めて
写真撮影は一切行なっていません。

やはり、中国系の同業者に知られたくない
(まあ、通常は、どこでも企業秘密ですが)
という思惑が強いのでしょう。
それだけに、
通常は、工場訪問は受けないそうですから。

そんなわけで、商談らしい商談がないまま
一方で、
急に、彼らと私たちの気持ちはうち解けて
親近感を持てるようになったのです、、、

●●HOTSTUFF工場訪問⑧ そこはハンドメイド100%の驚きの工場だった!!その③

まあ、とにかくHOTSTUFFボディは、
手間ひまかけた労作であることがわかりました。

ちょっと前から、社長さん自身が注型作業を
せざるを得なくなったので
まったく、時間の余裕がなくなったとか。
そりゃそうです。

20個の型に、骨格をセットして、ひとつずつ
シリコンゴムを流し込んでいくのですから、仮に
1個あたり、15分かけて骨格セット、片面注型するとして
1時間に4個。合計5時間。
作業中は、他の仕事いっさいできませんね。
注型が終われば、あとは、固まるのを待つだけですから
少し、時間ができますね。その間に、食事やら次の
準備をするのですかね?
とにかく、今は、毎日9時ごろまで作業してるそうですから
だいたい、そんな感じでしょう。

そんなことを考えながら
ふと、樹脂型の上を見ると、棚には
ずらりとHOTSTUFFボディが!
吊り下げた状態です。たずねると自然乾燥させているのだとか。
1週間ほど、乾燥させるそうです。なるほど、、急速乾燥させると
しっとり感がなくなるのですかね?
今度、聞かなくちゃなりません。

一通り、見学するともう12時近くなったので
近くのレストランで食事をすることになりました。

そこで、いろいろ、話を聞きますと、
EDATION社の現状がよくわかりました。
現在は、中国香港のブローカーから2,000個単位で
どんどん発注がくるため、生産が追いつかず困っていること。
(ヤフオクなどの香港系ブローカーのHOTSTUFFが
たいてい、先行予約で、数ヶ月先納期になってるのは
そーゆーことか!と、納得、、、)

え、2,000個ということは、おいおい、3ヶ月以上かかるやん。

えええ!ということは、ビザールクイーンの定番として、
今後、継続販売したいのに、
生産キャパ無いやん!どうすんの?

おまけに、
生産に追われて物が無い状態なので
弊社みたいに、品質をあーだ、こーだ言ってると
商品が集まらないのですよ。
実際、中国のブローカーは、
品質は何でもOK、一切問わないから、
とにかく早く商品を送れと
矢のように督促されてるそうです。
だから、どんどん、向こうへ流れていく、、、

あの連中は、とにかくお金にもの言わせて
めちゃくちゃしますね。どうやら、
中国人というのは、儲かるとなると
どんな業界でも、一気に突っ込んできますね。
万博までに上海地下鉄、共産党大会までに
新幹線となりふりかまわず強引にやってしまう
政府の体質と一緒ですね。


でも、私としては、いくら欲しくても
自分が見て、納得できない商品は妥協できません。
ビザールクイーンカスタムと、シールを貼って
保証する以上は、我々にも職人の意地があります。
手作業の注型作業を伴うため、
いくらベテランの社長がやっても、不可抗力で
仕上がった商品に気泡が入ったり、
成型不良が発生したりします。
程度にもよりますが、
お客様の立場になったら、やっと待ちに待った
HOTSTUFFボディが、そんな出来栄えだったら
とっても悲しいでしょう。

私たちは、売りっぱなしのブローカーでは
ありません。
本当に、1/6フィギュアの世界が好きなんです。
だから、美しいHOTSTUFFボディが欲しいわけで、
ここは、なんとかして、交渉しなければなりません。

さて、どうしたもんかなあ、、、

2011/11/16

●●HOTSTUFF工場訪問⑦ そこはハンドメイド100%の驚きの工場だった!!その②

作業場の右側へ移動すると、、
目に飛び込んできたのは、
ずらりと並んだシリコンボディの樹脂型。

えっ!

ということは、
手作業の成型加工?

これには、さすがにぶっ飛びましたッ!
てっきり、金型に機械でシリコン樹脂を
注入するもんだとばかり思い込んでいましたから。

つまり、HOTSTUFFボディは、完全な
ハンドメイドか、、、、

やや、冷静になったので、
型の数を数えると、20個。
はい、ここで賢明なる読者の皆さんは
おわかりですね?

そう、、、、
なんと、HOTSTUFFは一日20個しかできないということですッ!!

我々が見学したときは、ちょうど下半分ができていて
これから、残りの上半分のシリコンを注型する準備を
しているところでした。
ですから、半分骨格がシリコンボディに埋まった状態です。

そういえば、今回のビザールクイーンカスタムバージョンを
発売するにあたって、TBLボディの時と同様に
弊社オリジナルの取り扱いマニュアルを作りました。
そのとき、HOTSTUFFボディを半分切り取って、
写真撮影をしたのですが、いったいどうやって、
この細かい針金の指先をボディの中央にセッティングするのだろうと
不思議でなりませんでした。
かなりの技術が必要とされるのは明白です。

ところが、今回の見学で
超アナログ、超絶の職人技で、ひとつひとつの
ボディに手作業で、骨格パーツを埋め込んでいることがわかりました。
なるほど、そういうことか!
しかし、当然のことながら
寸分のずれ、歪みも許されません。
ずれると、当社がクレームをつけたような
成型不良につながるからです。
結局、職人としての勘でやるしか無いとのことでした。

初回納品で、大量の不良を出したのは、
どうやら、従業員にこの作業をさせていたからだそうで
その人の技術が未熟なため、
相当不良を出したようです。
(まあ、推測ですが、どうやら、品質をとやかく言わない
香港ブローカーにそれらは、流れたようですが、、、)
今は、解雇したので、社長自らが成型作業を
しているわけです。

そして、さらなる驚きは、この樹脂型も
弊社のようなCAMで削りだすのではなく、
原型を手で作ってそれを基に型を起こしているということ。
言い換えればレジンでのパーツ作成と
同じような作り方ですね。
それを、手作業でまた、ひとつずつルーターで
削って修正していく、、、
従って、厳密に言うと、HOTSTUFFボディは
20個すべてが完全に同じ形ではないということですね。
まあ、その差は見た目にはわからない程度でしょうが。

HOTSTUFFボディが、完全なハンドメイドであることが
今回、工場見学して、初めてわかりました。
これは、ビザールクイーンの製品と同じじゃないか、、、

ということは、
HOTSTUFFボディとビザールクイーンが
コラボすれば、
うむむ、、、完全なハンドメイド製品ができるわけだッ!

その刹那、私の背中を青い稲妻が駆抜けました。
そして、
さらなる、予期せぬ運命の出会いが、
この日の午後に起こることになるのです、、、

2011/11/12

●●HOTSTUFF工場訪問⑦ そこはハンドメイド100%の驚きの工場だった!!その①

小雨がそぼ降る中、車から降りて
あたりを見回しました。

右手は6階建てくらいの中華風マンション団地。
(ちょっと苦しい表現ですが、日本には無い風情なので、、、)
路面は一般のアスファルトではなく、きれいなレンガが
敷き詰められていたので。

どうやら、その敷地内に同居する形で建てられたと覚しき
ちょっと古い住宅兼店舗式の4階建の一角に
EDATION社はありました。

正面入り口は昭和 3,40年代風の商店街の
豆腐屋さんみたいな佇まいで、
そんな感じの工場が数軒並んでいます。
すでに、社長さんは中に入ったようで、
私たちも、
そのまんま上記のイメージ通りのすりガラス戸を
ガラガラと引いて、中へ。

と、
入るとすぐそこが、事務所になっており
社長さんの机が左手にあります。
6畳くらいかな。
ただ、
商談する応接セットや椅子が一切無いので
(これには、あとで、チト困りましたが、、、)
どうするのかな、、と思っていると
さっそく、工場を見学してくれとの意向のよう。
どうやら、着いた時間が11時だったので
先に見学をすませてから食事に行って、
それから商談するおつもりのようです。

さて、工場といっても、扉も何も無いので、
社長さんの机の隣を通れば
すぐ隣の部屋全体が工場、
いわゆる作業場へとつながっています。
全体のスペースは、
8畳が縦に2つ奥に伸びているくらいかな、、、


女性が3人と男性が1人。 みんな若いです。
つまり、社長を入れて5人の会社ですね。

若い男の子は、まだ入社2ヶ月だそうで見習い中。
女性たちは、検査と補修をしていました。
作業場を左右に2分割して
向かって左側で検査補修、
右側をシリコン成型の作業場にしています。

補修というのは、まずプラモでいえば
バリ取りですが、シリコンでも同じで
上型と下型のすきまにもれて、
はみだしたバリ?を切り取ります。
次に、成型不良の部分や気泡のある部分を
ゆっくり、ていねいに、
手作業でシリコンを盛って修正補修しているのです。

初回納品時の検査を私がした時に
どうも、そうじゃないかな、、、という気がしたのですが
やはり、そうでした。でも、シリコンゴムを
成型した後から、盛り付けられるのかなあ、、、と
半信半疑でもあったので、実際に作業を見て
納得しました。

補修作業をしている隣のスペースには、パーツを細かく分けて
パーツボックスに入れてあります。
その前には、各種ジョイントを組み終わった骨格が
並べてありました。ちょっと、外皮の無い
むき出しのターミネーターの感じ。
しかし、すごいパーツ数です。
社長さんに聞くと100ほどあるそうです。

EDATION社にとって、工場見学しに来たのは、
我々ビザールクイーンが
初めてのようで、皆さん、社長さんも含めて
ちょっと緊張しておられるようで、
ピンと張った雰囲気が、、、
まあ、社長さんは、ひょっとしたら技術ノウハウを
盗まれるのでは?
との心配もあったのかも知れません。

しかし!


右側のシリコン作業場を見たとき
感じましたよ。
こいつァ、社長さん、、、

あなたしか、デキませんぜ!!

2011/11/11

●●HOTSTUFF工場訪問⑥ なるほど、これがHOTSTUFFの工場か!

さて、皆さんのほとんどは、中国の中小企業の実態を
ご覧になったことは無いでしょう。
とにかく
日本の中小企業というイメージと
かなり違います。
日本では、有限会社や会社組織では
企業と名が付くと、小企業でも
(従業員が30人以下ぐらいのイメージでしょうか)
それなりの会社としての体裁を気にします。

しかし、私の限られた経験上の話ではありますが、
中国の小企業では
日本の個人商店のイメージが
近いような気がします。
中国では、株式会社にあたるものを
有限公司と通常呼ばれ、
日本の個人商店にあたるものは
●●商行とかが使われます。

こうして、今まであちこちの地方の
ローカル小企業へ行きますと、
それこそ、さまざまな会社というか、
工場を訪問する経験を積むことになります。


たいていは、工場として住宅を改造したものが多く、
マンション(という語感よりも、団地?うーん、それも違う、、
中国独特の集合住宅になるか、、日本にはないのですが)
と、いちおう表現しておきますが、そんな雑居的
佇まいの一室が工場、会社となっているのが
多かったです。それと、

ガレージが工場というものも。(でも、あのアップルの
スティーブジョブズもスタートはそうでしたね)
さすがに、地下室に穴を掘ったような薄暗い
土蔵の小部屋で 機械を動かしていた工場は
ちょっとひどいな、、とショックを受けたことも。
(これでも、まだ上海や寧波、無錫などの華東地区の
発展している地方ですからねえ。)

今の中国は、バブルですから、先手必勝
儲けたもの勝ちの状態ですから、
とにかく、みんな起業したがるわけです。
●●が儲かる、と聞くといっせいに
同じ商売をやり始めます。だから、とにかく
早くやったものが勝つわけです。
そして、早く見切りをつけ、また次の商売を探す、、、
いつでも、店じまいして
身軽に動けるよう、事務所や工場なんかに
金をかけないわけですよ。

もちろん、きちっと特定の事業に打ち込んでいるような
(日本では、小企業でさえあたりまえのことですが)
会社は、最低でも貸し工場なり借りて事業を行なっています。
ただ、だいたいそういうレベルの会社は最低でも、
50人~100人くらいは従業員がいるようなクラスになるかな、、
そんな気がします。
以上が、日本以外の中国の一般的な小企業の姿です。
それが、彼らには普通の状態ですね。

初めにこのようなお話をしたのは、
何故でしょうか?

それは、私のようにそれが海外の小企業の現状、
という体験を積んだ上で
HOTSTUFFの工場を訪れるのと、
まったく、日本の工場しか今まで見たことが
無い人が訪れるのとでは、あとあとの商談で
強烈な違いがあるんじゃないかと思ったからです。

ですから、私は、”ここだそうです”と
告げられて
ぱっと窓の外を見たとき、
今までの経験から、
一瞬で全てを理解したわけです。
それこそ、内部が恐らくどうなっているか、
そして、
だいたい、どのような会社なのかも、、、

今、皆さんは、私の経験談から
ああ、海外の小さな工場はそうなんだ、、、と
知識を身に付けられたので、
もう、大丈夫ですよね。
それじゃあ、車を降りて
中へ入るとしましょうか!

2011/11/08

●●HOTSTUFF工場訪問⑤ 雨の朝、社長の出迎えで工場へ!

さて、レポートに戻りましょう。

11/1の朝は、あいにくの雨。まあ、天気予報どおりなのですが。
朝食付きなので、B1Fの日本食レストランでバイキングです。
素材がとても良いので、また中国と違って安心して食べられるので
(ホントに中国にいると、ニセモノが多いので真剣な話、ものすごく
食材は信用できないのですよ!)
食べ過ぎてしまいます。

10:00ホテルまで、わざわざHOTSTUFFの社長さんが
車で迎えに来ていただけるとのことで、
(かなり、辞退したのですが、、、)
通訳の関さんと一緒に、ロビーで待ちます。
どうやら、来られたようです。
おお、10時ぴったり、中国では有り得ないことです(彼らは、時間に
とてもルーズ)

外へでて、挨拶をしますが雨のため
すぐに車に乗り込みます。
ちょっと緊張しておられるようです。
たぶん、日本からわざわざ、
それもクレームがらみで来るぐらいだから、
きっと、私がガチガチのスーツ姿の厳しいビジネスマンだと
思ってたんでしょうね。
165cmくらいで40代半ばの感じ、
営業タイプではなく、工場の職人さんタイプですね。
社長さんは、許さんというお名前で
釣りに行くようなベストを着てラフな、カジュアルな服装です。
車は、白のちょっとくたびれた感じのトヨタ車のセダン。
(リアシートには、ちょと破れもあったりして、、、)

ちなみに、私は、半そでのポロシャツと
ジーンズです。参考までに言うと、
お互いスーツなんか着て、商談はしませんよ。中国では。
よほど、有名大企業は、どうなのか知りませんが。
今までの経験からいうと、1000人くらいまでの規模の
メーカーの社長さんは、みなネクタイもスーツも
着ないで商談です。
出張初めの1、2年は、アホみたいにスーツにネクタイ締めて
行ってましたが、周りを見ると、日本人だけ。
慣れてくると、逆に商談しにくいので!? 止めました。
だから、飛行機に乗るときも普段着です。

そういえば、6年ほど前、まだ初期の頃、
たまたま杭州から上海へ電車で帰ることになり
改札からホームへ入るときに、警察官に不審尋問!を受けました。
かなりしつこく、結局、パスポートを見せて納得したようですが
私としては、日本流に完璧なスーツにネクタイと
ゴルゴ13のつもりでいたのに、なんで
俺が不審者に見られるのよ、と事務所に戻ってから
上海の女の子に聞くと、
”あたりまえですよ、そんな格好で電車なんか
乗るから。普通、そんな格好の人たちは
車で移動しますよ、一般ローカルな電車なんか
乗りません。逆に、盗みでもしたんじゃないかと
疑われたんでしょう!”と言われ、
なるほど!
ある意味納得した次第です。今では、例の
最速新幹線ができ、ステータスのある人たちも
電車に乗るようになりましたが、それ以前の古き
良き時代の話、、、

ちょっと、話がそれました。戻りましょう。

さっそく、雨の中を社長さんの運転で走り始めました。
工場は、台北から南に30分ほど離れた、
新北市というところにあるそうです。
とてもややこしい場所なのでタクシーでは
無理とのことで、直接迎えに行きましょうということに
なった次第。

市街の道路を走っていると、とても不思議な感覚に。
道路の路面は、交通標識も含めて
日本そっくりなのに、道路を挟んだ両側の
建物というか、街並みは中国ぽい。
たいてい、細かく区切られた店の正面にはシャッターがあり
ずっと並んでいます。ただ、ゴミは日本同様、ほとんど無い。
中国でもなく、日本でもない、、ちょうど中間の
台湾の街並みです。

やがて、入り組んだ町の中の細い道路を
かなり、複雑に走りまわった末に
とある角を曲がってから車が止まりました。

”ここだそうです。”

”!”

なるほど、ここがあのHOTSTUFFの工場か!

2011/11/07

●● ハイヒールの問題解決!来月商品化へ!

HOTSTUFF商談レポートの途中で、

突然ですが、ハイヒールの現状をお伝えします。
長らくお待たせしております、
リアルレザーのハイヒール、ブーツについてですが、
あまりの遅さにもう、あきらめた方もいらっしゃるかも(^0^)
しかし!!
ビザールクイーンは決してあきらめていたのではありません。
ずっと、研究を続けておりました。

とにかく、全員悪女シリーズでオリジナルフィギュアを
販売するにも、肝心の6インチヒールのフットウェアが
揃わないとどうしようもなかったので、
実に焦っておりました。

かといって、クールガール方式のフットパーツに
カバーリングするような、イージーな商品は
作りたくなかったのです。
理由として、
クールガールのフットパーツは、基本的に
バトルウェア用のフットウェアを前提に
設計されており、ごつい戦闘用ブーツを履いたときに
キマルやや大きめのフォルムです。
地に足を踏ん張った、安定感のある美女戦士ウォリアーズの
イメージには、あのがっしりしたフットウェアが似合うわけです。
したがって、
このフットパーツに、セクシーなフォルムの
ハイヒールや、ブーツを形状化しても
ひとまわり大きくなるので、
フィギュア全体を眺めたときに
足デカ女みたいな感じで、違和感を覚えるはずです。
どうしても、ビザールクイーンのスリム&タイトな
シルエットには似合いません。

とにかく、6インチのハイヒールをキメるには、
6インチ用の専用の弊社オリジナルフットパーツか
HOTSTUFFボディのシームレスボディの美脚に
履かせる必要があったのです。

そのために、最後まで頭を悩ませたのが
実用的な強度の問題です。
クールガールでは、軽量なので問題なかったのですが、
HOTSTUFFの美脚に履かせるためには、
220gもある重量に耐える必要がありました。
どうしてもヒールとソールとの間に相当な負荷がかかり
ヒールが取れてしまう危険性があったのです。

この問題解決方法を、たまたま、台湾からの
帰りの飛行機の中で思いつき、
今週、その対策パーツを制作依頼することにしました。
ほぼ、予想では、90%解決するはずですが、
残る10%は試作してみないと、ちょっとわからない点も
ありますので、、、、

しかし、長らく、6インチのヒール、ブーツを
心待ちにしておられた皆さんに、
クリスマスプレゼントとして喜んでいただけるように、
あともう一息、
頑張りますので、お楽しみに!

2011/11/06

●●HOTSTUFF工場訪問④ 101タワーと台湾の有名な夜市へ

駅を出て、幸い雨は止んでいたので
101へ向けて歩くこと15分。
途中、三棟に分離した巨大な三越デパートの
間を通りましたが、びっくり。
日本では、
イマイチですが、台湾ではものすごく勢いがあります。
パッと見では、日本の街並みと錯覚します。

とてもキレイな町並みです。中央は、目指す101タワー
三越デパートを抜けると、やっと101タワーが見えてきました。
正確には、台北101というそうですが、89階の382.2mまで
37秒で高速移動します。もちろん、エレベーターは東芝。
474m100階の上海環球金融中心と比較すると、
残念ながら、
やはり、スケールがショボイなあ、、、というのが実感。
展望台もちょっと、狭くて、内部の構成に、
ややチープ感があります。
絶対的な大きさ、広さを誇示する中国と
対照的です。 上海タワーでは、天井の高さが圧倒的で
巨大な空間にいる感じがします。
彼らは、見せ方がうまいんですね。まあ、ハッタリでもありますが。
これは、長い歴史の中で培われた
民族性ですね。古く長安城などの圧倒的なスケールの
巨大建築物に、被支配国の使節団がうちのめされるのと
同じ感覚でしょうねえ。巨大なものに畏怖を覚える
人間の特性かもしれません。

やはり100mの差は大きく、上海タワーよりも低い感じがします。
展望台から西にあたる繁華街の中心地を見る。ホテルや飛行場もこの方向にあります。
さて、101では、中国人の観光ツアー客が多く、にぎやかでした。
下に下りると、時間も7時ごろになったので、
台湾の一般庶民の憩いの場という、有名な台湾夜市に
でかけましょう。

台北には大きく4つほどあるそうですが、
一番有名なのがホテルの近くの士林(シーリン)とのことですが
大きすぎて回りきれないようなので、
歴史的に古い老街の夜市に行くことに。
101から、タクシーで15分ほど。
地下鉄も無いので、観光客はタクシーが便利です。

老街で有名な夜市、饒河街夜市
饒河街夜市という食屋台が中心の夜市。
だいたい、一食が50NT$。約150円ですが、
多くの料理の屋台があるので、食い倒れします。
そこで、この夜市は一直線のわかりやすい店舗レイアウトなので
行きに食べたい屋台の目星をつけておき
帰りに食べ歩きすることにしました。
まず、一番驚いたのは、徹底的にきれいこと。
屋台の密集した夜市なのにゴミが全く無い!!
恐ろしいくらい。日本でも、けっこう食べあとが
散乱していることがありますが、
台湾はゴミ一つ無い。逆に、こちらが食べた後始末を
どうしたもんか気を遣います。
上海では有り得ない光景です。上海では、
自分の店の前に、平気でゴミをすてるのが
当たり前の世界ですから。観光スポットの
豫園などのみやげ物街もゴミが大変多いです。
同じ、中国民族のルーツがあっても、環境でこうも
変わるのかなあ、、、と、一番ショックを受けた点でした。

さて、一発目は、ホテルのガイドに載っていたオススメ屋台。
日本人の方がやっている手羽先の屋台。
たまたま、この夜市に出店しておられたので記念に行くことにしました。
ガイドに載っていた板前姿のそのままで
手羽先を焼いています。(あたりまえか、、)
話すと2年前に台湾に来てそのまま気に入ったので
生活するようになったとか。この方の特長は、屋台と別に
DJ活動もしていること。それで、雑誌の取材を
うけたとか。
彼の話をきくと、台湾では、
この夜市は、夕方5時までは一般道路ですが、
5時以降、夜中の3時ごろまでは歩行者天国になり
屋台が始まるそうです。つまり、屋台の人は
昼寝て夜働く生活ですね。だいたい、
一ヶ月の出店料が20000NT$(約6万円)だそうで
一食4本で50NT$なので、商売きびしそうですね~。

以下、戻り道を
②小龍包
③台湾蟹の姿茹で
④焼き鳥
⑤愛玉ゼリー(愛玉とは果物の名前です)
⑥グアバ
⑦臭豆腐 とハシゴして
以上で、二人分で350NT$ほど。
夜市のうまい食べ方は、一品をたくさん食べず
少量多品種を食い歩くというスタイルだそうです。
たしかに、食べ過ぎることもないので
身体は楽でした。
8時30頃に夜市をあとにして、9時にホテルに戻り

静かな夜で台湾初日が、終わりです~
いよいよ明日はHOTSTUFFとの商談です。
どうなるでしょうか、、、

食い倒れずに無事、夜市を体験。

●●HOTSTUFF工場訪問③ 商談前夜は観光で台湾を体験!まずは地下鉄へ

商談は明日なので、台湾観光で普段の台湾の姿を
体験しておいたほうが、会話がスムーズに運ぶだろうと思い、
ホテルに着くとさっそく、地下鉄に乗って101タワーへ行くことにしました。

ホテルは、ビジネスで割り切ったので、
日系ホテルサンルートのチェーン店である台北店です。
ホテルサンルートは日本では多くのチェーン店がありますが
台湾にもあるんですね。
一泊6500~7000円です。(朝食つき)
日本のビジネスホテル同様の部屋です。
まあ、台湾出身の貿易担当として弊社社員の関さんと
一緒なので、日系ホテルにこだわる必要はなかったのですが。
チェックインするときも、カウンターの台湾人の女の子は
日本語OKですが、まだ慣れないのか
緊張の余り手が震えてたので、こちらが逆に心配になるくらいでした。
これも、上海の日系ホテルのややツンとした、
事務的態度が当たり前のフロントと比べると
すごく、日本人を意識してるのかなあと感じました。

ホテルに着いたときは雨だったのでこれは、帰りの晴天の朝の撮影。
日本同様、一般的なビジネスホテルに近い室内。
部屋の中は、さすがに国土が日本同様せまいので、
日本のビジネスホテルと似ています。
ユニットバストイレが入り口のほうにレイアウトされています。
清潔で、内装も日本同様、ていねいです。
この点は、圧倒的に国土が広い中国のホテルと違います。
同じ値段で、まあ、この2倍くらいは、広いのが普通です。
ただ、清潔感が余り無いのと、内装の工事が荒っぽいのが
当たり前です。まあ、細かいことにこだわらないのが中国大陸風なわけです。
ゆったりとした広々とした部屋にいると、
絶対的なリラックス感があるので、この点は中国のほうが良い点かな。
狭い部屋はとにかく、息詰まるので、ビジネス以外の
観光旅行では、ちょっとつらいでしょうね。

なお、一人で宿泊するときも一般的にダブルベッドが普通です。
シングルは基本的に少ないです。

さて、まずは、上海の地下鉄と比べるため
さっそく、101へ向け出発です。
このホテルは、とにかく、帰りのバスターミナルや地下鉄の駅が
近くにあり、とても交通の便が良いです。
だから、日本の出張者がとても多く利用していました。

5分ほど歩くと”民権西路”駅です。
台湾でも、結局、中国同様、南京路などの中国の地名が
そのまま、道路や駅名に使われています。
国家同士で反目しあっているのに、ちょっと不思議ですね。
最低運賃が20NT$。大阪の地下鉄がたしか200円で、
中国は3元。ついでに、タクシーの基本料金が
70NT$で、中国は13元、日本は500円でしたか?
大雑把に言うと、台湾の公共料金は
中国の6倍くらいですか。
両国とも公共料金は日本より安いです。日本が高すぎる?
もひとつついでに、一般的な食事でいえば、
比較しやすいように日本食での夕食とした場合
台湾は300NT$、中国は60元くらい、日本は1000円くらい?
今、10000円を両替すると、3500NT$, 中国が800元くらいなので
結局、物価レートで換算したら、いっしょですか、、、
みんな1000円と同じ程度ですね。
つまり、海外で日本食食べると ダメですね。
円高のメリットがありません。現地の食事なら
台湾~100NT$、上海~20元なので円高のメリットは
でるでしょう。

さて、地下鉄は基本的に上海と似ています。
ただ、キップがコインなのでびっくり。
中に、ICチップが入っていて、リサイクル使用できる仕組み。
上海は、日本同様、カード形状です。
これらをピタパッとセンサーにあてれば両者とも
OKの仕組みです。

大阪に近い単純な路線数。上海は10本以上あるので複雑で大変。

キップの自動販売機。まず、中央の手の押しボタンを押して、、、

自分の行きたい駅までの料金をクリックする仕組みです。シンプルでわかりやすい。

コイン状のキップ!ちょっとびっくりです。

101タワーへの降りる駅を聞いていた台湾出身の関さん。台湾では彼女が頼りです。

地下鉄に乗ると、まず静かです!驚きです。
上海と決定的な違いです。上海では、携帯で大声で
しゃべりまくるのが普通ですが、台湾では
大阪の御堂筋線にでも乗ってる感じ。
まあ、これが普通なのですが。
車両は、上海同様、固い樹脂製のシート。
これは、台湾も同じ。ドイツかどっかの車両メーカーが同じなのかな?
日本は、クッション入りの柔らかいシートなんで
毎回、座ると違和感を覚えます。

乗り降りもマナーは日本同様、とても良い。
この点も感心しました。
さすがに、最近の上海は共産党の人民マナー教育が
浸透してきたので、ずいぶんましになりましたが
それでも、我先に乗り込む人が多いです。
さて、やっと101の駅につきました。
それでは、降りるとしましょう!

2011/11/05

●●HOTSTUFF工場訪問② ルンルン気分の台湾初上陸なり!

さて、飛行機を降りて入国審査場で、
書類にちょっと記載ミスを指摘され、その場で
書き直して”不好意思”(すみませんの中国語)と
いうと、急に審査官の女の子が熱心に中国語で
話しかけてきました。

でもね、我々日本人は、日頃”すみません”と
言いまくってるので、中国語でまず覚えるのが
たいていの日本人は
この”不好意思”プーハオ、イースという言葉なんですわ。
だから、もう反射的に出てしまうのです。

なんやら、”あなた中国語うまいじゃん”(てな感じだと思う)
といってるんだと、勝手に思ったので
台湾は初めてです、いつもは上海なんだけどね、
てなことを言ったら、ああ、そうなんだぁといいながら、(と思う)
私のパスポートが更新直後で
真っ白な新品なもんで、
そのトップページの一発目のハンコを押すことに
気づいて興奮したのか、ものすごく親日的な感じで、
台湾いいとこよ、楽しんでね的心情をこめたアツイまなざしで
バイバイと何度も言ってくれた!

おいおい、まじかよ~、
これは、入国審査官ですよ!
いまだかつて、ここまで親しみを持った
入国審査官は人生、初めて!!
だいいち、こんなにベラベラ
話しかけませんよ。普通は。
でも、この出来事で
いっぺんに、台湾大好きになったアル!
いままで、上海浦東国際空港では高圧的な態度で不愉快な
ことが多く、(最近は、旅行客が審査官の応対に
対して、評価できる入力装置がついたので、
自分の成績をあげるために、少し変わってきたが
それでも、彼らは打算的ですよね。)

さて、ルンルン気分で台湾初上陸して
外へ出ると、わざわざHOTSTUFFの会社が
迎えの車を手配してくれてました。
日本出発前に固辞したのですが、
結局、ご好意に甘えることになりました。
ちょっと、小雨の中を、一路台北の中心地に向かう
高速へ走りだしました。

とにかく、日本車が70%くらいですかね?
圧倒的にトヨタ。次にホンダが多いように感じました。
外車は、ドイツ車のVW、BMWですか。
これは、完全に中国上海と違います。
上海では、圧倒的に日本車は少ないです。
あえて言えば、ドイツ車かなあ、、
ただ、あまりにも各国のさまざまな車が
入り乱れているので、乱戦模様ですね。

交通マナーはとてもよい。
日本と変わらないです。
うむむ、、上陸するなり、あまりにも中国と違うなあと
驚きながら、一路ホテルへと車は快調に走ります。

2011/11/03

●●HOTSTUFF工場訪問① 一路台湾へ初飛行!

無事昨日、台湾から帰国しましたので報告レポートします。

出発の朝は日本は快晴でした。
いつもの上海出発では、
ANAの10時なのですが、今回はJALの台湾へ向かう航空便は
9:15発のため、いつもより1時間早くなるので
ちょっと朝起きるのがキツイです。

どうやら、
中国との関係上、ANA便は路線を引けないらしく
現時点では、JALとキャセイになります。
ただ、キャセイは昼発、夜帰国という不便な
フライトなので、JALにしました。

JALは関空9:15発、15:45帰国です。
JALに乗るのは、10年ぶりくらいですかね。ホントに久しぶりです。

台湾航路では、鹿児島上空を南下します。上海飛行路と違い眼下の鹿児島湾の美しい景色に感動!

上海へ向かうルートは、瀬戸内海→博多上空→黄海とほぼ一直線ですが、
台湾の場合、どう飛ぶのかなあと思っていましたら
博多の手前で鹿児島へ南下して、そのまま台湾へというコースのようでした。

鹿児島上空は、初めてですが、澄んだ海と空の青色が実に美しく
上海便では、見たことの無い感動的な景色でした。

JALは、現在、再建途上のため、サービス面を心配していましたが
ANAと比べて、やはりそれなりの差を感じました。
①行きの機内食は、駅弁かよ~トホホの感じ。帰りは普通だったので
ほっとしました。(カップラーメンかも…と予測してたので)
②関空、台湾ともに、発着搭乗口は、ゲートから一番端っこ。
めちゃくちゃ歩きます。ANAは最近、ゲートの入り口近くが多い。
遠いほうが、たぶん飛行場の利用料が安いのかも。
③スチュワーデスは、意外と昔のブランド力ですかね?
若くて美人が多い。ANAは、スッげーおばちゃん(まだ、現役やるん?
と、突っ込みたくなるほど)が、大半。(たまたま、上海便だけかも、、)
この点だけは、JALの勝ちですね。

ほぼ、15cm角の超コンパクトな機内食。竹の皮?のおにぎりがJALの前途多難を思わせます。

台湾に近づくにつれ、曇り空になり薄暗くなってきました。
まあ、出張中は、雨の天気予報でしたから仕方ないです。
上空からの景色は、ほとんど日本同様の感じ。
日本同様、国土が狭いから田畑が密集しています。
この点は、広大な国土の中国との違いですね。
上海では、だだっ広い直線区画の田畑に農家が点在する感じですから。


いよいよ、着陸ですが機外カメラを下向きのままで
正面に向けてくれないので
飛行場の滑走路が見えません。ちょっと、不親切ですね。
結局、いつのまにか着陸してしまいました。
いずれにせよ、
まあ、無事に台湾に到着です。
初めての台湾はどうなるかな?