2011/11/30

●●HOTSTUFF工場訪問⑭ 台湾ヘッド作家の作業場拝見!

案内されて、少しドキドキしながら
奥の部屋へ、、、

だいたい、私もそうですが、
自分の作業場というものは、自分で使いやすいように
作業するにつれて変化していくものであり、
最終的に、必要なものがすぐに
手に取れるように、自然となっていくのです。
それは、第三者から見ると、
たいていは、”とり散らかっている”と、
なるわけですが、、、
まあ、むりやり手を伸ばして取るとか、
ましてや、席を立って取りに行くとか
有り得ないんです。
だから、必然的に
自分の手のすぐ届く範囲に
なんでもかんでも置いていくので
結果として、散らかっていると見えるんですね。

そんなわけで、
一番奥の8畳位の部屋でしょうか?
彼の作業場に初めて
部外者が潜入したわけです!
基本的に、左側にベランダの窓があり、
その横に机と作業台が並んでいます。
机には、デスクトップPCがあり、ここでネット作業や
画像加工などの作業をされているそうです。


まずは、造型作家だと思ったのが
日本の原型師さんの紹介記事でも良く見ますが、
造型クレイで作ったフィギュアの原型ですね!
グレーのクレイで1/6サイズの女性ヌードフィギュアが
造型途中の状態で作業台の中央に置いてありました。
いつも思うんですが、手でここまで
アナログ手法で造型する技術というモノに対して
ほんとに尊敬します。
私には、ゼッタイにできない。
デジタル手法しか無理ですね。
とにかく、あんなに細い指先のポージングや
目のまわりの形状をまあ、それなりに
いろいろな道具を使いつつ造型するのでしょうが
ミスしたときのリカバーなど考えると、どーすんの?
ブチ切れて、ああ、もう今日はやーめたッ!
と、ならないんですかね?
私には、
アンドゥのできるデジタルがとても有難いと思います。

このように、造型、形状把握などの基礎がある方には
自作ヘッドは造作もないことでしょうが、
彼の場合、あまり筆周りの道具はありません。
不思議に思ってたずねると、
どうやら、彼は基本的に一本の筆で
描いていくタイプだそうです。

私の経験上、
職人さんは2通りあるように思います。
一つは、道具をたくさん使うタイプ。
もう一つは、一つの道具ですべてをこなすタイプ。
ちなみに、
私は、前者のタイプ。道具持ちです。^0^
良い悪いの問題ではありません。
最終的に、両者とも
同じ結果を出すわけですが、
手段というか、プロセスが違うだけです。
私のようなタイプは、
自分がこうしたいという意図どおりに
結果を表現加工できる最適な道具を
それぞれの意図に応じて、何種類も持つわけです。
一方、
一つの道具でするタイプは、
自分の意図どおりに結果を表現できるように
最適な操作で、その道具を使いこなすわけです。
わかりやすい例で言うと、
レザーウェアの作成で使うハサミでは、
一本で全てをまかなうのではなく、

①ミシンの糸を切る鋏
②レザーの縫い代のヘタを切り落とすハサミ
③レザーを裁断するときに使うハサミ
など、その目的によって、適材適所で使い分ける感じです。

もし私がヘッド作家になれば
恐らく、描きこむ対象に応じて、
超細筆、細筆、普通、太筆などというように
たくさんの筆を使い分けることでしょう。
そんなわけで、
造型の関係の作業場はそれなりでしたが
ヘッドペイント関係は意外と、
シンプルな作業場でした。
恐らく、散らかっているところを見られたくないという
恥ずかしさから、他人に見せたくなかったのでしょう。
まあ、誰でもそうですが。

基本的に、
塗料やヘッド素材は、日本に行く人に頼んで
買ってきてもらうそうです。 どうやら、こちらでは
まだまだ、モデルショップは少ないようです。
台湾なら、ほぼ日本と同様、何でもあるだろうと思い
何故そんなことをするの?と聞くと
二人とも口を揃えて、言い出した!

”実はね、、、”