パッと見は、予想よりもコンパクトな感じ。
中へ入ると、まずオフィシャルカタログをもらって
出展会社を調べます。
目当ての有名タンナーのデュプイ、アノネイ、インカスを
チェック。
おお、さすがにキッチリ参加してますね。
アンティバは残念ながら無し。
あとは、私も詳しく知らないのですが、
イタリア、フランス、ドイツから多くのタンナーが
60社ほど出展しています。70%はイタリアみたいです。
ちょうど、コレくらいが見て回るにはいいのではないかと
思います。一日半を予定しており、
初日の今日は、下見に半日を割いて、
実際の商談は明日の予定です。
とりあえず、端から順に見ていくことにして
おもしろそうなレザーを見つけたら
その会社ブースをチェックマークをつけることにします。
クロコやリザード、バイソンなどのエキゾチックレザー専門の
会社もあれば、ラムのみ、あるいは、一番多いのは
やはり、牛革専門がほとんどです。いろいろ欲しいレザーがいっぱい!
ただ、初日なんですが、それほど人で混んでいないのは?
やはり、高価なヨーロピアンレザーのため、
中国の生産会社でも、あまりニーズがないのかな?
より、安い中国産のレザーでないと
大量生産の中国では、向かないのかな?
出展会社の社員のヨーロッパ人は多いですが、
肝心のバイヤーと思われる中国人はそれほど多くない。
各ブース共に、ちょっとヒマそう、、、
それぞれのブースには、壁一面に
サンプルレザーを吊り下げているので
どんな風合いか、厚さや、柔らかさ、表面のシボ具合など
実際にさわってチェックできます。
結局、一周したら、もう終了時間のの5時前に。
初日は、これで引き上げ、ホテルで明日の商談計画を
立てました。
まずは、1/6ハイヒール用に持ってきた
インカス、アンティバのサンプルレザーと同じものを
探すのが、今回の目的です。
だから、朝一番に、インカス社に行って
もし、同じものが生産終了、廃番などで同じ素材が無ければ
デュプイ、アノネイと順に探し回らなければなりません。
翌日は、さらに暑くなり、28度くらい、、、真夏ですね。
まずは、インカス社へ直行!
さっそく、イタリアーノのオジサンに
サンプルレザーを見せて、これと同じものありますか?
と、尋ねると(お互い、ネイティブじゃないのでテキトーな
英語でも通じます ^o^)
INCAS社(インカス社)の出展ブースです。 |
これこれ、と教えてくれました。
おお!まさにドンピシャ!表の甲革に予定していた
あの、きめ細かい質感どおり!
日本で購入した、デュプイ、アノネイのカーフとは
全く違う、しなやかさです。
それじゃ、これはどーよ?と、ばかりに
靴底用のアウトソールの半艶仕上げの
非常に微妙なレザーも、一目見るなり
ああ、これがそうだと該当するレザーサンプルを
案内してくれました。
おお、確かにこれまたドンピシャ、すごいわ。
てなわけで、予想外にトントン拍子に話が進み
あとは、発注ロットや単価、輸出に関する実務レベルの話に
なったので、お互い中国人の通訳に任せて商談です。
インカス社の中国人社員は英語と中国語。
私のスタッフは日本語と中国語。
まあ、伊→英→中→●←中←日という
複雑な国際会議ですなあ。
その間、周りを見ていると、インカス社はどうやら、
カーフでもより高級なベビーカーフという皮革が専門のようで
大きさが、以前購入した、デュプイやアノネイの2m以上あるレザーと違って
1.2~1.5mくらいのサンプルが多い。まあ、生まれたてのベビーカーフなんだから
そりゃ肌理がこまかいですわね。
まあ、なんとか、商談もうまくいって、帰り際に
もう一度、見せてもらっていると、
展示ブースのホント、片隅に、
まったくの直感で凄くビューティホーなレザーがあるのを発見!
触ってみると、”えっ!これはラム?”というくらいの
しなやかで、上品で、そう、ちょうど今、クラシコ美ジャケットで
使用しているようなギリシャ手染めラムと匹敵する質感です。
これは、見過ごすことはできません。
さっそく、このレザーについてスタッフに聞いて貰うと
”よく、わかりましたね。これは、シャネルとエルメスに供給している
レザーです”とか、、、
値段もさすがに、倍くらいしましたが、これはぜひとも
使いたい。これで、ジャケットやスカートを作ったら
めちゃくちゃ贅沢なものができる!と決断しまして
追加で購入を決めました。
こんな高い高級レザーは中国人は買わないだろうということで
ブースの片隅に吊るしていたそうデス、、、
てなわけで、まったく予想もしなかった
超高級レザーをおまけで買い付けることができました!
結局、気がつくともうお昼。最後に、記念写真を撮って
別れました。営業部長のGianlucaさんは、
イタリアのおじさんのイメージそのものでした。
上海スタッフの陳さん、私、李さん、インカス社の営業部長のGianlucaさん |
今回の出張の予定通り、絶対探し出す目的のレザーも2点とも
インカス社でドンピシャのものを見つけることができ、
運命の出会いともいうべき素晴らしいレザーも
見つけることができました。自分の気に入った欲しいレザーを
直接イタリアのメーカーから輸入買い付けできるとは
信じられませんね。品質も安心、インカス社は、100%イタリア生産とのこと。
保証つきです。ヨーロッパの有名ブランドにレザーを供給している名門の
レザー皮革メーカーです。どんなビザールクイーン製品ができるか
楽しみですね。
さて、さすがに、これらの買い付けで今回の予算は使い切ったので
他のレザーの買い付けは断念。とりあえず、
見て回って、おもしろそうなレザーをチェックするだけで
具体的な商談はまた、次回の展示会にすることに。
今回は、1/6ブーツ、ハイヒール用のレザーを見つけることが
目的でしたから簡単でした。
でも、次回は、おもしろそうなレザー探しになるので、
1軒ずつ、見て行ってつぶす必要があるので
かなり時間がかかりそうです。でも、さすがは
イタリア、加工されたレザーの技術はすごい。
次回のLineapelleAsia もぜひ、来たいですね。