デジタル化するとどうなるか?
さっそく、見ていきましょう。デジタル試作の方法では、
まず、3次元のデジタルボディのホットスタッフに
直接、裁断パターンを描きこんでいきます!
もっとも、肝であるバストのホール形状ですが
これを一番効率良く、作ろうと思えば
ハイ、直接ホットスタッフのバストに描き込むのが
手っ取り早いですよ~!
おまけに、いくらでも画面上で、仕上がり具合を
見ながらポイントを移動して修正できるわけですから
この時点で、すでに何回もの無駄な試作を省略できるわけです。
そうして、できたベストなバストホールが
コ・レ・だ!
ホットスタッフのバストを見ながら、直接バストホールの形状を描き込めるとは! |
むむ、、、このソフト恐るべし!
ポイントを置いてラインを引くだけですから誰でもできますよ。
デザイナーもいらんな!こりゃ、、、
試作との苦闘から解放された嬉しさで
一気に全体のパターンを描いてしまったのが
コ・レ・だ!
基本的に左右同じパターンを中央で繋ぐわけですから
裁断パターンはどちらか一方だけで済みます。
とりあえず、これで良さそうなので2次元の平面図に転送し
生地の裁断パーツに変換します。その後、各パーツの
縫い合わせ部分を指定してから、再び3次元のボディに
転送して着せたのが
コ・レ・だ!
青い線は縫製ライン、ものの10秒ほどで着せ付けシミュレーションが終わります。スゲェわ! |
それに沿って、各パーツが仮想縫製される仕組みです。
シミュレーション実行ボタンを押すと、ものの10秒ほどで右図のように
正確にデジタルボディのホットスタッフに着せ付けてくれます。
(こんなスゴイ、ソフトを考えたキミは、偉いぜ!)
それでは、各部のチェックをしてみます。
何の修正もまだしていませんから、バストホールに
ちょっと気になる点が見つかりました。
美しいバスト形状に合わないカクカクした部分と
隙間が空いて、見苦しいバスト脇の部分です。
ちょっと角ばって、美しいバストに似合わないラインです。 |
間延びしたような隙間が空いて、締りが無いバスト脇。 |
さっそく、2次元の裁断パターンの該当部分を修正して
数分後に、再度、シュミレーションを実行。できあがりを
見てみると、おお、完璧なラインに修正されました。
さっそく、2次元の裁断パターンを修正したら、おお、ビューティホー! |
他にデザイン上の問題が無いかどうか、このスパンキーコルセットの肝である
バストホールの形状を、各方向から念入りにチェックします。
バストに沿った美しい真円を描いたセクシーなバストホール! |
実に美しい曲線具合です! |
むむ、、、この流れるような曲線美が素晴らしいですなぁ! |
アナログ試作手法で試作すれば、恐らく4~5個は
軽く試作品を捨てる必要があったでしょう。特に、このような
微妙なラインを見つける場合は、なおさら試作を煮詰めていくうえで
時間がかかります。
バストホールは決まったので、バックのシルエットを
チェックしましょう。
どうも、バックのパネルは重複して、スッキリしていません。
同じ幅のパーツが並びすぎているからです。
ここは、パーツを減らして、脇のパーツ形状を修正し
より洗練された裁断パターンにする必要がありますね。
次のステップとして、この背面のパターン修正をした試作へと
移ることになります。
バックに、4枚も同じ形状のパーツが並ぶのはスマートではありませんね。 |
と、まあ、アナログ試作手法なら、これから、
さらに、パーツ数を減らしたものを試作することになるわけですが
デジタル手法なら、平面の裁断パーツデータを少し
手直しするだけで、画面上のシミュレーションで実物通りに
確認できるんですよね。ですから、実際にミシンを踏む必要は
ありません。パーツ数を減らして、そのかわり、サイドパーツの形状を
変更したデザインの仮想試作品を画面上でチェックするだけ、、、
それも、4、5分で最終パターンまで
詰めることができるとは!
デジタル試作手法は、恐るべしですねッ!
あとは、8割がたほぼ完成された裁断パターンを縫うだけ。
完成まで、一足飛びです。
これからは、美しいそして、難しいライン取りのシルエットでも
ガンガン作っていけるんですぜ、ダンナ!