2013/04/27

●● スパンキースカート・スーツの開発現場 今昔② おお!神よ,,,これが驚速デジタル試作かッ!

  それでは、試行錯誤の苦難の試作作業を
デジタル化するとどうなるか?

  さっそく、見ていきましょう。デジタル試作の方法では、
まず、3次元のデジタルボディのホットスタッフに
直接、裁断パターンを描きこんでいきます!

  もっとも、肝であるバストのホール形状ですが
これを一番効率良く、作ろうと思えば
ハイ、直接ホットスタッフのバストに描き込むのが
手っ取り早いですよ~!

  おまけに、いくらでも画面上で、仕上がり具合を
見ながらポイントを移動して修正できるわけですから
この時点で、すでに何回もの無駄な試作を省略できるわけです。
そうして、できたベストなバストホールが
コ・レ・だ!

ホットスタッフのバストを見ながら、直接バストホールの形状を描き込めるとは!

  むむ、、、このソフト恐るべし!
ポイントを置いてラインを引くだけですから誰でもできますよ。
デザイナーもいらんな!こりゃ、、、
試作との苦闘から解放された嬉しさで
一気に全体のパターンを描いてしまったのが
コ・レ・だ!




  基本的に左右同じパターンを中央で繋ぐわけですから
裁断パターンはどちらか一方だけで済みます。
とりあえず、これで良さそうなので2次元の平面図に転送し
生地の裁断パーツに変換します。その後、各パーツの
縫い合わせ部分を指定してから、再び3次元のボディに
転送して着せたのが
コ・レ・だ!

青い線は縫製ライン、ものの10秒ほどで着せ付けシミュレーションが終わります。スゲェわ!
各パーツの縫い合わせ位置を表示をしているいるのが青ライン。
それに沿って、各パーツが仮想縫製される仕組みです。
シミュレーション実行ボタンを押すと、ものの10秒ほどで右図のように
正確にデジタルボディのホットスタッフに着せ付けてくれます。
               (こんなスゴイ、ソフトを考えたキミは、偉いぜ!)

  それでは、各部のチェックをしてみます。
何の修正もまだしていませんから、バストホールに
ちょっと気になる点が見つかりました。
美しいバスト形状に合わないカクカクした部分と
隙間が空いて、見苦しいバスト脇の部分です。

  
ちょっと角ばって、美しいバストに似合わないラインです。

間延びしたような隙間が空いて、締りが無いバスト脇。

  さっそく、2次元の裁断パターンの該当部分を修正して
数分後に、再度、シュミレーションを実行。できあがりを
見てみると、おお、完璧なラインに修正されました。

さっそく、2次元の裁断パターンを修正したら、おお、ビューティホー!

  他にデザイン上の問題が無いかどうか、このスパンキーコルセットの肝である
バストホールの形状を、各方向から念入りにチェックします。


バストに沿った美しい真円を描いたセクシーなバストホール!

実に美しい曲線具合です!

むむ、、、この流れるような曲線美が素晴らしいですなぁ!

   この理想的なバストホールを得るために
アナログ試作手法で試作すれば、恐らく4~5個は
軽く試作品を捨てる必要があったでしょう。特に、このような
微妙なラインを見つける場合は、なおさら試作を煮詰めていくうえで
時間がかかります。

  バストホールは決まったので、バックのシルエットを
チェックしましょう。
どうも、バックのパネルは重複して、スッキリしていません。
同じ幅のパーツが並びすぎているからです。
ここは、パーツを減らして、脇のパーツ形状を修正し
より洗練された裁断パターンにする必要がありますね。
次のステップとして、この背面のパターン修正をした試作へと
移ることになります。
  
バックに、4枚も同じ形状のパーツが並ぶのはスマートではありませんね。

  と、まあ、アナログ試作手法なら、これから、
さらに、パーツ数を減らしたものを試作することになるわけですが
デジタル手法なら、平面の裁断パーツデータを少し
手直しするだけで、画面上のシミュレーションで実物通りに
確認できるんですよね。ですから、実際にミシンを踏む必要は
ありません。パーツ数を減らして、そのかわり、サイドパーツの形状を
変更したデザインの仮想試作品を画面上でチェックするだけ、、、

  それも、4、5分で最終パターンまで
詰めることができるとは!
デジタル試作手法は、恐るべしですねッ!
あとは、8割がたほぼ完成された裁断パターンを縫うだけ。
完成まで、一足飛びです。

  これからは、美しいそして、難しいライン取りのシルエットでも
ガンガン作っていけるんですぜ、ダンナ!