予定通り、大阪のレザーショップへ行って
最終素材を探してきました。
まずは、ブランド品の雄、エルメスやカルティエに
使われているレザーとして有名な
フランスのデュプイ社のボックスカーフを
初めて見ました。
かっこいい、デュプイ社の包装紙で
包まれていました。
広げてもらうと、ああ、人目で
銀面(革の表面のこと)の緻密さがわかります。
傷も少なく、とても質の良い革です。
ただ、ラム(子羊)に比べて、ちょっと
ギラツキがあるかなあ、、、
というのが、第一印象でした。
一流品の縫製を研究するために買ったカルティエの財布。モチ私物です~。これらに使われているのがデュプイ社の革。 |
生まれて間もない子牛のレザーなので、きめ細かいデュプイの銀面です。子羊のラムレザーとまた感じが違いますね。 |
Tanneries Du Puy とあるのが、デュプイ社が製造した革という意味。かっこいいロゴマークですなあ、、グレード等級は1級が表示されていますね。 |
こちらは、同じくフランスのタンナー(製革業者)であるアノネイ社のボックスカーフ。どちらかといえばこちらの方がしっとりしています。銀面の緻密さはやや、こちらが上。 |
次に、同じく、フランスの有名なタンナーである
アノネイ社のボックスカーフも見せてもらいました。
この会社は、デュプイから分家したオーナーの会社だそうです。
こちらも、生後3ヶ月程度の子牛のカーフ革ですから、
緻密な銀面でだいたい1.6~2mm程度の厚みです。
ただ、どちらかといえば、
こちらのほうが、しっとりと落ち着いた黒味です。
上記の写真で、光の反射具合を比較していただくと
ギラツキのある無いで、違いがわかるかな、、、
いずれにせよ、試作してみないとわからないので
1頭分ずつ、高価でしたが、死ぬ気で買いました。^o^
なんせ、輸入品ですから、常時いつでもあるわけでもないので
あるときに、一気に買っておかないと輸入ものの
レザー皮革は、あとで必要な時に手に入らず困るのです。
ついでに、お店のレザー、特に牛革は私の専門ではないので
いろいろ説明をしていただき、見せてもらっていると、
とても手触りの良いものを発見。
尋ねるとユーロホースとのこと。
えっ!それって、馬革?それもユーロだから
ヨーロッパの?
これは、スゴイ。馬革というと、コードバンといって
馬のお尻の締まった部分だけを使う革です。
硬めのツヤツヤの、どちらかといえば
高級バッグや財布にしか使われない高い革。
もともとは、スペインのコルドバ地方が産地だったので
コードバンという名前になったとか。
それが、全然、質感の違う、
ネットリしたモチモチしっとり感のある手触りの革だったので
驚いたワケ。
どうやら、アパレル用に特別な”なめし”加工をしたからだとか。
迷わず、これも買いました。これは、ブーツ用にです。
それも、クシュクシュブーツって知ってますか?
あんな質感にぴったりなんです。
こんなクシュクシュブーツの質感でニーハイブーツを作りたいっス!その素材がユーロホースでイケルかもです! この試作では、ラムを使ったので、シワの入り具合は良いのですが、イマイチ薄すぎてボリューム感が無い、、、 |
通常、ドイツ軍の将校のように、
ツヤピカのボックスカーフのハードなイメージの
ブーツを想像しますが、
いろいろなタイプのブーツを作りたいので
クシュクシュブーツに合うような
素材も探していました。
はてさて、
これらの高級カーフ素材で試作したらどうなるかな?