2012/06/19

●● 3回目の台湾出張 その⑥ 今回の商談の目的は2つ、その1つは?

熱炒ルーチャオの食事が終わった後、解散ということで
G&Sさんは、また1/6フィギュアのショップ泡泡龍へ。
私たちは3人でホテルにタクシーで社長に送ってもらうことに。

また、再会を期して、ホテルの前でEdationの社長さんと別れたのでした。
いやはや、食い倒れの2泊3日でしたが、
それが目的ではないんでして、、、ToT

実は、今回の商談の大きな目的は2つありました。

その、ひとつが
シリコン型を補修してもらうことでした。
理由は、当店の厳しい品質検査に合格して
BQカスタム版としてご提供したいからです。

本気で、ボディを全品目視検査していれば
必ず、気付く瑕疵があります。
それも、同じ箇所に必ず同じ形で出ますから
誰でもわかります。

つまり、これは、造型時に偶々できたのではなく
型にキズが入っているからなのです。


大量に発注をかけていたC国ブローカーは
とにかく短期間で売りさばいて投資に対する
最大収益を回収することが目的ですから
品質は、いっさい問わず、とにかく
何でも良いから早く送れと、矢の催促だったそうです。

話を聞くと、ほんとにひどいもので
12個入りのダンボールケースを1ケース単位で
そのまま、右左に転売するだけ。つまり、伝票が動くだけです。
そして、驚く無かれ、一度も会ったことも無い!
ただ、メールだけのやりとりだったとか、、、


つまり、最終的には、
そのケースを開梱して1つずつの商品パッケージを
初めて取り出すのは小売店なわけです。
そして、実際の中身を初めて見るのは、悲しいかな
我々消費者なのです。
(まあ、これはホットスタッフボディだけに限らず
フィギュア業界の全てに言えることでしょうね。)


その間、Edation→ブローカー→問屋→小売店→消費者と
中間流通マージンが上乗せされるわけですから、
13000~16000円になるのは当然ですね。

いずれにせよ、このため、商品の品質に対して
まったくフィードバック情報がEdation社に入らず
ほぼ、1年半にわたり生産され続けたことになります。
このことが、結果としてEdation社にはマイナスに働きます。
つまり、品質に対する間違った自信を植えつけたこと、
品質改善をしなくても商品は売れるという錯覚をもったことです。

彼らのこの誤った意識を、考え直してもらえるように
現在もなお、根気よく努力しています。
初めに楽に儲かる商売の悪癖をつけると
地道な努力で改善を積み重ねる商売が
なかなか理解できないようです。

当初、去年の秋から取引開始直後に、予約販売をしましたが
検査したところ、あまりの成型不良に私がキレて全品返品。
予約していただいたお客様には、販売中止の謝罪と
返金させていただくという最悪の事態を招いたことは
ご記憶のお客様も多いと思います。

多くのお叱りを受けましたが、自分自身が見て
これは酷い、、、というような商品を、いくら輸入品だといっても

とても、販売することはできなかったのです。
当社としては、信用を失うわけで、かなりの決断を必要としましたが、
結果としては良かったと思います。
ただ、このときは、edaton社とは非常に険悪な状態になりました。

彼らにとって、初めて、自分の商品の品質に対して
クレームをつけたられたからです。
いままで、大量に買う上客のブローカーは納期にはうるさいが
品質には一切文句を言わなかった。
ところが、一方、我々は、購入する数量は少ないのに、
とやかく品質にうるさい、何だコイツは!と、いう印象だったそうです。

その後、我々が日本人だったことで、台湾の本国人の
彼らにとって、親日意識があったこと、
そして、なによりも我々が本気で彼の商品Hotstuffボディの
良さを理解し、普及させようとしていること、
この2点が大きな決め手になったのでしょう。
その後、直接、会うことで相互理解が深まり誤解は徐々に無くなりました。

今回の補修改善の要望にもスンナリと応じてくれました。
(今まで、中国との商売ではとにかく、
麻煩マーファン、”めんどくせェ”と言って
細かいことを言うと、拒否されることが多かったのです)


最終的に顕著な瑕疵の5パターンについて
現品を渡したので、帰国後に、
さっそく作業をしてくれたようです。
後日、型の補修を完了したと連絡が来ました。。


残念ながら、現在のシリコンボディの
製造レベルではボディ全身にわたって
まったく瑕疵の無いものを求めることは不可能です。


ですから、女性の肉体美にこだわれば、
手足の部分は、ある程度はガマンできても
最も重要なバスト、デルタ、ヒップの3箇所の瑕疵は
どうしても、妥協できません。

このため、BQカスタムでは、バスト、デルタ、ヒップの
3箇所すべてに、瑕疵が無いことが絶対基準です。
4月、5月と検査したもので、2点は合格なのに、
最後の1箇所が、型に入ったキズがもとで
残念ながら不合格、、、


実に多かったです。それだけに、今回指摘した、
典型的な5箇所のキズが補修されて改善されるだけで、
BQカスタム品が認定できる確率が上がるだろうなあと
ものすごく楽しみです。


本日、6月分の入荷が台風と一緒に^o^
工場へ到着しましたが、残念ながらこの分は
補修が間に合わなかったので、
新しい型による生産ボディは含まれません。


ただ、次回、7月入荷分は100%該当するので
かなり、BQカスタムが出るのじゃないかな?と、
期待しています。

まったく瑕疵の無いバスト、ヒップ、デルタを持った
ホットスタッフボディを眺めていると
ホントに、感動するんですゼ、ダンナ!