2012/01/29

●● どの世界にもスゴイ人はいるもんだ~

我々、昭和世代はAFVの戦車模型というとですね、
タイガー、パンサー、ジオラマという発音で
アタリマエだったわけです。

中学校へ登校すると、
”へへ、俺のタイガーどんなモンよ!”
などと、
ランナーから手でもぎとった!! パーツを組み立てただけの
とてつもなくヘナチョコ、ショボーイプラモを
お互い見せ付けあっては、自慢して喜んでいたわけですが
今の平成の時代では、
ティーガー、パンター、ダイオラマというらしいです。
(こんなモンを学校へ持って行けたこと自体、
当時の中学校はスゴイ時代だった!)

我々に当時、紹介した連中のええかげんな語学力のおかげですかね。
今の呼び方は、慣れませんので使いにくいです。
まあ、どっちでもいいんですが、、、
(もちろん、今の呼び方が正しい!)

さて、ぶったまげたのが
そのAFVのジオラマですよ!
ボークスAFVフロアには、もちろんAFV関連のプラモが
所狭しと並んでいます。最近、元気が無いジョーシンキッズランドが
数年前に当時としては、超強力に世界中のメーカーの品揃えを誇っていたのと
近いくらいのスケールです。
そのフロアの一角に、ジオラマ作品の展示と販売コーナーがあります。
そのうちの1点が、目に飛び込んできたわけです。

ロシア東部戦線。冬季仕様のパンサー。(今回はめちゃオタク内容なので専門語多しスマヌ!)
撃破されたらしくそのまま、小川のなかに突っ込んでます。
その横を、雪解けか、あるいは初冬のぬかるみの
道路を別のパンサーが救援にきて、
たくさんのクルーがあーだ、こーだ騒いでいるシーンを
ジオラマ化したようです。
それが、まァ凄い出来なんです。

まず、これホントの泥に水をぶっ掛けたんじゃないかと
思えるくらいリアルなぬかるみの表現です。
パンサーのキャタピラが食い込んだあとに
雪解け水がたまって、ぬかるみのあのヌラヌラとした
てかりがたまらん!
オジサン、ガラスにへばりついて、どこぞミスはないか
アラ捜ししたけど、完璧です。いっさい、破綻箇所が無い。
そのまま、あの東部ロシアのイメージどおりのリアルなぬかるみです。

次に、撃破されたパンサー。
ホントに、敵弾が砲塔横に炸裂して穴があいて焼け焦げている感じと
冬季仕様の実戦部隊の間に合わせの塗装で
見られるような一部塗りムラのある感じを施した白に
その焼け焦げて変色した塗装具合など、、、
穴の空き加減の加工など、まるで、ホントの鉄であるかのように
錯覚させられます、、、
被弾、撃破され破棄されたわびしい感じが、そして
小川に半分車体が突っ込んでいる生々しい水に漬かった感じが
両者融合したうえで見るものに感動を与える、、、
うむ、、この作者おそるべし、シロートではない!(アタリマエじゃ!)

最後がやはり、フィギュアの塗装ですね。
今や、老眼になってしまった自分が一番悔しい思いをするのが
1/35フィギュアのドイツ戦車兵のペイントです。
ああ、若かりしあのころなら、もっと上手に塗ってみせるのに!
現に、いまこの文章を打ち込んでいても2重にぶれて
文字が見えてしまいます。
恐竜を3次元CGでモデリングしていた10年くらい前なら
裸眼で極小の1ドットでも軽くマウスで形状修正できたのに、、、
今や、眼鏡無しではまったく不可能。
真近のモニターが見えません。遠くの景色、金剛山などよく見えるのに!

そんなわけで、しばしこのジオラマを
観察しながら、感動していたわけです。
どうやら、この作家さんはこのジオラマの製作過程を
ハウツー解説本として出版しておられるようで
作品の横に置いて宣伝してありました。

残念なことに、感動のあまり
肝心の作家名や本の名前を記憶するのを
忘れてしまった!
もう一度、見に行かないとダメですね。
関西在住の方は、ぜひ
大阪日本橋のボークスAFV売り場へ行かれて
現物をご覧になってください。
値段をつけたら、どうでしょう?
ワンオフだから、100万は軽く超えるでしょうねえ、、、
いや、2度と同じものはできないから、
きっと、売らないだろなー、、、

どの世界にも、スゴイ人はいるもんだ~

(追記) さきほど、執念でamazonで検索していたら
見つかりました!興味のある方は下記をご覧ください。
表紙がずばり、このジオラマの写真です。
実物は写真で表現できないくらいリアルです。
実物は日本橋のボークスへ見に行こう!製作者は吉岡さんです。

ダイオラマパーフェクション―戦車模型情景製作完全読本-吉岡-和哉