2011/12/02

●●HOTSTUFF工場訪問⑮ 意外と保守的な台湾にびっくり!

”実はね、、、” 

と、彼らが話し始めた内容は、
ちょっと意外で、驚きました。

台湾というと、戦後、早くから日本同様
民主化されてアメリカナイズされており
電子部品などでは早くからMade in Taiwan
で結構できの良い製品を作る国だなあ、、、
という感じでした。
また、大阪をメジャーにしてくれた
”雨の御堂筋”などをヒットさせた
欧陽菲菲(オウヤンフィフィ)などの台湾歌手のように
なぜか、我々日本人には身近な存在です。

ところが、結構、社会的には
まだまだ保守的だそうで、
フィギュアやドールといったものは
一般に広く認知されていません。
早い話が
まだまだ台湾では、女の子や子供が遊ぶ
着せ替え人形と同じ認識なんです。

ですから、大の男が
”人形を作っています” (それもヌードの女性ボディ!)
”女の子の顔描いてます”
なんてことを言うと、
”ちょっと、あの人おかしいんじゃないか、、、”
と、白い目で見られ
偏見、差別の対象になるそうです。

彼らの話を聞くと、これはかなり深刻なレベルで
Edation社の社長さんは、
看板職人から、今の仕事に転職する際
親戚一同の手前、かなり悩んだそうです。
(まあ、今や大成功なわけですから
一気に名誉回復ですね)
G&Sこと古(グゥ)さんも、
プロとしてこの道で生計をたてる決心だけれども
自分の仕事内容を堂々と言えないという悩みが
台湾独自の保守的な事情としてあるようです。

我々、日本では、そういうことは一般的に無いですね。
よっぽど、変な方向、趣味に偏らない限り、
原型師なんて、絶大な尊敬を集めるし
一般の職人と同様、一種の人形職人なだけです。
これは、以前ブログでも書きましたが、
古来、埴輪に始まりこけし、雛人形、五月人形、
菊人形、果ては藁人形!!といった
愛から憎しみ、呪いにいたるまで
日本人独特の人形文化が我々のDNAの中に
根付いているからでしょう。
まあ、なんといっても髪の毛まで伸びる
姫人形まで存在する国ですからなあ、、、
まさしく、文化の違いを痛感しました。
海外に行けば、日本の良さが初めてわかるという
良い例でしょう。

ですから、フィギュア, ドール世界に関して
まだまだ台湾では、
発展途上国なわけです。
台湾でこれですから
中国(香港は除く)、韓国は更にもっとまだまだ
先のことでしょう。
このため、フィギュアショップなるものも
無いに等しいため、もっぱらネットでの
購入に頼るか、先日お話ししたように
日本、香港に行く人に依頼するのだそうです。

いやあ、お二人とも苦労してるんだなあ、
それでも、
やはり、フィギュアが好きなんだなあ、、、
そう思うと、作業台の横のPCに気づいたので

”あ、そうそう、過去の作品を見せてください!”