2011/09/16

●●美しいヘアスタイルの研究7 ワンレングスヘア2 セニングカットの違い

はい、こんばんは。前回から21時間ほど経ちましたね。
日付的には、同じ日付ですが。

それでは、今夜は、セニング(毛量を減らすための
いわゆるスキ鋏またはスキレザーによるカット)の
違いをご覧いただきましょう。これは、オークションで
ヘッドを落札する場合に、役に立つかもしれません。
重要なポイントです。

まず、セニングには、前回お話した
インサイド(内側)を梳く場合と
今回お話しするアウトサイド(外側)のセニングとがあります。

作業時間としては、だいたい似たようなもので
どちらも髪をトップ、ミドル、ボトムとブロック
分けしてカットするため、30分~40分はかかります。
まあ、アウトサイドは、2ブロックではしょることもできますが。
どちらかといえば、アウトサイドは、ヘッドの外側から
直接鋏をいれるので、インサイドセニングよりは
早く、楽にできると思います。

それでは、両者のヘアスタイルは、具体的に
どう違うのでしょう?
ご覧ください。

左:内側をセニング 右:外側をセニング。髪の光の反射が全然違う。
一目瞭然ですね。
同じ方向から光を当てましたが、
内側をセニングしたヘアスタイルでは
トップに横一筋に光の反射が入るだけです。
アジエンスのCMなんかでおなじみのあの光沢です。
一方、
外側をセニングしたヘアスタイルでは
全体が光を反射しているため、
う~ん、どういえばいいかな、
ざらついていると言いますか。

たいていの男性は
シルクのような髪質で思わず触りたいという
衝動を覚えるのは、左でしょう!
(と、思うんですが、違うかぁ~。)

つまり、インサイドセニングでは、外側にあたる
表面の髪は、頭頂から毛先まで一本なので
光を反射するところは1点に集中します。
一方、アウトサイドセニングは外側に切り口が
出ますから、表面の髪は、切り口だらけになります。
そのため、切り口に当たった光が反射されるので
全体が光ったように見えるわけです。

左:毛束の筋が通る。 右:細かい一本ずつの毛筋が通る。

後ろから見ますと、ご覧のようにインサイドは
毛束がまとまって、筋が通って見えます。
一方、アウトサイドは、ばらばらの細かい毛が
1本ずつ見えるので、ざらついた感じがします。
両者とも、毛量は同じように減らしているのですが、
外観では、こんなに違います。
さらに、これは、実際にボディに装着すると
より、違いがハッキリします。
アウトサイドは下から上へ、
外側の毛が短くなるので、当然バラつき隙間が
でます。インサイドは、内側を切り、外側は
そのままですから、見た目は、普通のワンレン同様
同じ長さの毛が揃ってまとまりがあるように見えます。

左:内側セニングでは髪がまとまる。右:外側セニングでは髪がばらつく。
あなたには、どちらが魅力的ですか?

これは、良い悪いの問題ではありません。
好みの問題です。また、表現したい
ヘアスタイルの問題でもあります。

いろいろなデザインのパーマをかけるには
外側をセニングして、レイヤーカットや
グラデーションカットをする必要があります。
その代わりに、ヘアスタイル全体が光を反射する点、
髪がばらつき易い点があります。
一方、インサイドセニングでは、
外側は均一なワンレンですから、変化をつけたい
パーマにはあまり適しません。
その代わり、美しいシルクのような光沢があります。

要は、どのようなヘアスタイルにしたいかで
カット方法が変わってくるのですね。
あなたは、どちらのタイプのヘアがお好みですか?
今、お持ちのヘッドはどちらのカットですか?
ちょっと、確認してみてくださいね。

私の個人的な考えでは、パーマなしでワンレンロングの
美しさを設定するキャラなら、文句なしにインサイド内側を
セニングして仕上げます。
パーマをあてて、いろいろなヘアスタイルを設定するキャラなら
アウトサイドセニング。
同じ、パーマをあてても、宮村浩気さんの”f”のような
よりフェミニンな毛束の
流れを生かすウェーブパーマなら、
あらためてご紹介する毛束レイヤーカットで仕上げます。

じゃ、また明日!